⑭新型コロナの影響は

新型コロナがパンデミック化してしまいました。海外では外出禁止令や国内外への人の出入りを禁止する動きも出てきており、わが国でも営業時間の短縮、自宅待機やイベントの中止等で経済活動は停滞しています。

日本政府観光局発表の2月の訪日客は前年同月比58%減で、また東京商工リサーチの調べによれば、2月は中小企業の5社に1社が前年同月比で20%以上も売上を減らしています。

 3月18日現在、新型コロナ関連の経営破綻は9件報じられています。通常、企業は月商の2か月程度を現預金で保有していることが多く、本格的に経済活動が縮小し始めてから1か月程で破綻するのは、かなり手元流動性が悪化していたのでしょう。つまり、これらの企業に共通しているのはコロナ以前から深刻な経営状態にあり、コロナが最後の一押しをしたにすぎないということです。

このことからも、業績低迷が続き内部留保が脆弱な企業との取引は慎重にし、平時から取引企業の業況を継続的に把握することの必要性を痛感します。 

政府は総額1兆6,000億円に上る資金繰り支援策を発動し、金融庁は金融機関に対し、昨年12月に廃止したばかりの中小企業金融円滑化法で求めた貸付条件の変更状況報告を復活します。(金融機関自身に余力があるのかわかりませんが。)

 リーマン・ショック(2008/9)はサブプライムローン(低所得者向けの住宅ローンを優良債権とごちゃ混ぜにして証券化し販売していたが、デフォルトが多発した)を発端とした金融村での危機でしたが、今回の新型コロナは人の生命に関わり、全世界、全産業の動きを止め、実体経済を直撃しますので、終息までの期間が長引けば影響はより甚大なものになると思われます。

先日、ニューヨークダウ平均株価は史上最大の下げ幅を記録しましたが、わが国の大企業でも既に業績の大幅下方修正や赤字拡大の見通しが相次いでいます。特に中小の取引先においては、春以降、資金繰りに支障をきたす先が次々と出てくることが懸念されます。

全国の倒産件数は、リーマン・ショックの影響を受けた2008年の15,646件、2009年の15,480件に対し、2018年が8,235件、2019年は8,383件(東京商工リサーチ)とほぼ半減していましたが、2020年は状況が変わりました。特に、リーマン当時影響の少なかったサービスや小売、飲食店も要注意です。

今一度、取引先の業況を把握し、相手が中小企業であれば政府が用意したセーフティネット保証や特別貸付等を利用して資金繰りが確保できているか等の確認や取引条件の見直しを検討されることをお薦めします。

心して準備すべきです。

⇒ ⑮新型コロナの影響ーその②

⇒ ⑦企業は生き物、取扱い注意です